"ただ信仰のみ(Sola Fide)、ただ聖書のみ(Sola Scriptura)"
1517年、マルティン・ルターは教皇庁の免罪符(免罰符)販売を批判し、95カ条の論題をヴィッテンベルク教会の門に貼り付けました。彼は救いは金や行為ではなく、ただ信仰によってのみ可能だと主張しました。この主張は当時発明された金属活字印刷術のおかげで野火のようにヨーロッパ全土に広がりました。
宗教改革は単に教会を分裂させた事件ではありませんでした。司祭(神父)を通してのみ神に会うことができた中世の秩序を破り、個人が聖書を読んで直接神と疎通する時代を開きました。これは個人主義と近代民主主義の根となり、聖書翻訳を通じて自国語文学が発展する契機となりました。